総務省「ICT 成長戦略会議」では、超高齢社会の新たな社会モデルを、「スマートプラチナ社会」と呼びます。ICT(通信情報技術)を活用し、プラチナのように輝く社会を創造するといった意味で、実現に向けたビジョンとして、
①健康を長く維持して自立的に暮らす
②生きがいを持って働き社会参加する
③新産業創出とグローバル展開
があります。
健康寿命とは、健康上制限がなく日常生活を送れる期間のことです。
健康寿命を延ばす(不健康な状態になる時点を遅らせる)ことは、個人の生活の質の低下を防ぐ観点からも、社会的負担を軽減する観点からも重要です。
健康寿命を延伸させるために、病気の発症・重症化を予防することが不可欠ですが、一人を取り巻く医療環境での情報の共有化が実現すれば、きめの細かい健康(予防)サポートが可能となります。
「健康診断」による健康状態のデータは、「診療所・訪問看護、訪問介護ステーション」で活用され、それらのデータは、「病院」で使われ、さらにその治療の結果等、履歴は各施設にフィードバックされる。私たちはこのような情報の共有化をICTにより実現させ、一人に対する診療の質の向上を目指します。
医療情報の共有化の具体的な方法として、離島を対象に医療情報共有情報の標準化を推進し、地域医療情報ネットワークを構築いたします。そして、長崎県の医療ネットワークであるあじさいネットと接続。地域医療情報ネットワークがあたかも基幹病院としてふるまうことで、あじさいネットと有機的に連携することができます。
そして地域医療情報ネットワークに蓄積されたデータを利用した付加価値の創造、新たなサービスが可能になり、個人の健康データとの連携による高度な健康サービスや、生活情報との連携によるきめ細やかなライフサポートサービスが可能になります。
超高齢社会を迎えたわが国では、生産年齢人口の減少や医療費の増大など、従来の政策手法では対応できない課題に直面しています。
これらの課題を解決し、社会に新たな価値をもたらす原動力として、ICTが持つ「ネットワーク力」への期待が高まっています。
わたしたちは、ICTに活用した皆様のライフスタイルの適応した健康維持・増進の仕組みを考え、生活習慣病等の発症・重症化を予防して、健康寿命の延伸を目指します。
健康でアクティブなシニア層は、従来のシルバーよりさらに輝くプラチナのような社会への挑戦の主役となっていくことでしょう。